2016年05月07日
引越時の敷金返還の相場

敷金返還の内容に納得がいかない場合は、交渉の前に相場を知っておくことが
大切です。
最近の敷金返還事情はどうなっているのでしょうか。
住んだ年数がポイント
自然経過での劣化は借り主の負担にならないと言われています。
しかし、住んだ年数が長ければ長いほど、原状回復のために修繕費が必要になると思っている人が大勢います。
ですが6年以上住んで居れば返還率も高くなる事があるのです。でもこれには条件があります。
まず賃借人には善管注意義務があります。この義務とは、 通常普通に住んでいれば付かなかった汚損・損耗などです。
相場としては、クロスは6年の居住で1%の負担率になります。つまり、1円となるのです。
新築物件の場合は原状回復費が高くなる
居住した物件が新築だった場合も、原状回復費が高くなる傾向にあります。
新築物件はもともとキズが1つもなく、汚れもないでしょう。
そのため、退居時のチェックも当然厳しくなるのです。
新築物件の敷金返還額は、60~90%程度が相場。
しかし、もちろん新築物件だからと言って日常生活で起こりうる汚れやキズなどは、借り主の負担になりません。
日ごろからこまめに掃除などして綺麗に住んで居れば敷金は100%返還されます。
敷金を追加請求されるケース
敷金返還をめぐるトラブルの中には、敷金が戻ってこないどころか、追加請求されたケースも少なくありません。
敷金を追加請求される背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
追加請求が増えた理由
近年、敷金返還にかんするトラブルが急増している理由には、貸し主の収益悪化も関係しているでしょう。
昭和から平成にかけてのバブル期に高い建設費をかけて建設された賃貸物件は、当初の家賃より減額しています。
そのため、貸し主である大家の収益が悪化しているのです。
また、人々が求める住居に対する水準が上昇していることも関係しています。
空室を埋めるために、入居者募集時にリフォーム済みの住居を提供する必要があるのです。
その結果、新規入居者を募集しやすくするために、退居者に対して追加請求を行うケースが増えてきているのでしょう。
借り主の過失による追加請求
当然のことですが、普通に生活していれば避けることができたはずのキズや汚れにかんしては、追加請求される可能性があります。
たとえば、以下のような場合は注意が必要です。
•椅子を引きずった跡がフローリングについている
•ふすまや障子が破れている
•ガラスが破損している
ですがこれも経年劣化等を考慮しての請求をお願いしましよう。
それでも話合いがこじれた時は敷金診断士などの専門家に相談してみるのも良いでしよう。

Posted by 敷金診断士 at 14:55│Comments(0)