賃借人の過失は何処まで負わなければならないか?
賃借人の故意や過失、その他通常の使用を超えたような場合に発生するもの
故意や過失、その他通常の使用から離れたことによって発生する消耗などは先ほどの例と異なり、賃借人の側で負担するべき範囲となります。
なぜなら、それらは賃借人の努力において避けることのできる消耗と考えられるからです。
また、通常発生するような消耗などであっても、賃借人の管理が不十分であったり、不注意により発生・拡大してしまったような場合も故意や過失に含まれ、賃借人の負担となってしまうので注意が必要です。
賃借人の故意や過失、その他通常の用法を超えるなどと判断される場合として次のようなものがあります。
・ガスコンロや換気扇の油汚れ・すす
・水回りのカビや水あか
・飲み物などをこぼしたことで発生したシミや汚れ
・タバコなどによるクロスの変色や臭い
・ペットのつけた傷や臭い
賃貸借契約の内容に注意
今回ご説明した内容はあくまでもガイドラインに基づくものです。
賃貸借契約書においてガイドラインとは異なる定めがあれば、多くの場合その契約書の内容に従って負担の範囲を決定していくこととなります。
ただし、場合によっては契約書の内容が不当とされ、賃借人の負担すべき範囲ではないと判断されることもあります。
敷金や原状回復について疑問を感じたときはお近くの敷金診断士や行政書士や国民生活センターなど、専門の窓口まで相談するようにしてください。
最終更新:5/19(土) 18:40
ファイナンシャルフィールドから抜粋